東京スター銀行では、「「長期間の定期は不安だけど、好金利で運用したい」という人におすすめの満期分散タイプの円定期預金です。」というふれこみで、ラダリング円定期預金を取り扱っています。
名前は一見すると仕組預金のように見えますが、実際には単に満期の異なる定期預金を組み合わせただけのシンプルな預金商品です。 たとえば、ラダリング円定期預金のAセット(30万円)に預け入れした場合、当初は、1年もの円定期に10万円、2年もの円定期に10万円、3年もの円定期に10万円、にそれぞれ預金されます(合計30万円)。 当初から1年後、1年もの円定期が満期を迎えると、3年もの円定期に自動継続されます。 当初から2年後、2年もの円定期が満期を迎えると、3年もの円定期に自動継続されます。 当初から3年後、3年もの円定期が満期を迎えると、3年もの円定期に自動継続されます。 要するに、当初預けた3つの定期預金のいずれかが毎年満期を迎えるので、急にまとまった出費が必要になった時も、満期金で対応できるという商品のようです。 もちろん、他の銀行でも、満期の異なる円定期を自分で複数組み合わせることで、この「ラダリング円定期預金」と同じような商品を自作することは可能です。 一方で、東京スター銀行が提供している金利は、平成22年5月24日時点では以下の通りとなっており、他の銀行(インターネット銀行含む)と比べても魅力的な水準となっています。 1年 0.20% 2年 0.40% 3年 0.70% 4年 0.80% 5年 1.00% 円定期で安定的な運用を行いたいという方にとっては、選択肢の1つとして考えても良い商品かもしれません。 PR 今回は新生銀行の仕組預金:ニューパワード・ワンについてです。
ニューパワード・ワンは3年または5年満期の仕組預金で、新生銀行ウェブサイト(http://www.shinseibank.com/powerflex/newpoweredone/index.html)によると、ニューパワード・ワンについて以下のような説明がされています(なお、金利は2008年6月6日時点における数字とのこと)。 ------------ メリット ・満期(3年または5年)まで『円』で資産運用。 ・満期まで運用した場合、元本が保証されます。 ・5年間(延長された場合)の年平均利回りが年1.08%(税引後 年0.864%)。 ・期間延長の有無に関わらずお預け入れから3年後に当初3年間の利息をお受け取り。 注意点 ・当行の判断で期間が3年または5年となります。 ・期間延長の有無に関わらず原則として中途解約できません。 ・お客さまのお申し出により中途解約された場合、元本割れとなることがあります。また、中途解約時の市場の環境等によっては大きく元本割れする可能性もあります。 ------------ ここで整理して考えると、ポイントとしては、 ・最初の3年間は利息年率1.00%で確定 ・以降の2年間は利息年率1.20%。ただし2年間延長するかどうかは新生銀行側の裁量 ・(おそらく)3年後における2年もの金利が1.20%よりも高ければ新生銀行は2年間延長を選択、低ければその時点で満期解約を選択 といったところです。 さて、この商品の金利は2008年6月6日時点における数字とのことですが、ちょうど近い時期に第11回個人向け利付国庫債券(固定・5年)の発行もされています。この個人向け国債の条件を見てみると、利率は年率1.22%でしたので、新生銀行のニューパワード・ワンよりも高い数字です。しかもこちらは3年後の金利状況によって償還されることもありません。もちろん発行体は国ですので現状ではデフォルトリスクも限りなくゼロに近いと考えて差し支えないと思います。 したがって、ニューパワード・ワンは個人向け利付国庫債券(固定・5年)と比較した際には以下の面で魅力的な商品ではありません。 (1)利率が低い (2)新生銀行側に早期解約オプションがある (3)中途換金性にも劣る 要するに、3年後の金利水準がどのようになっていようが、ニューパワード・ワンを購入するのであれば個人向け利付国庫債券(固定・5年)の方が魅力的であるということになります。 (なお、投資判断の一切については自己責任でお願いいたします。また、個人向け国債の購入を勧めるものでもありません。) 東京スター銀行が「一番どり」という個性的な仕組預金を提供しているようです。
この仕組預金は預け入れ期間5年の米ドルの預金で、金利は期間中の(A) S&P 500、(B) Nikkei 225(日経平均)、(C) Dow Jones Euro Stoxx 50、(D) Dow Jones CBOT Treasury Index(アメリカ長期債指数)、(E) LME Copper(ロンドン金属取引所の銅のスポット価格)、の5つの指数の動きによって決まる仕組になっています。 毎年年1回の判定日があり、その際に上記5つの指数の中で直近の1年間において最も良いパフォーマンスを記録した指数の年間上昇率をその年の「暫定実績」として採用し、毎年の「暫定実績」の合計を最終判定日に算出して最終的な金利を決めるようです。ただし、1)各年の「暫定実績」の上限は10%で下限はなし、2)1度「暫定実績」として採用された指数は翌年からは対象から除かれる、3)5年間の「暫定実績」の年率換算が1%を下回った場合は適用金利は年利1.0%とする、という条件になります。 例えば、上記(A) S&P 500、(B) Nikkei 225、(C) Dow Jones Euro Stoxx 50、(D) Dow Jones CBOT Treasury Index、(E) LME Copper、の各年(左から1年目、2年目、3年目...の順)の騰落率が以下の結果であったと仮定すると、 (A) 10%, 5%, -5%, 15%, -5% (B) -5%, 15%, -15%, 20%, -8% (C) 3%, 10%, -5%, 4%, -5% (D) 3%, 4%, 1%, -2%, 6% (E) 5%, 12%, -15%, 0%, -10% 1年目の「暫定実績」は、(A) S&P 500の10%。 2年目の「暫定実績」は、(B) Nikkei 225の15%だが上限を超えているので10%。 3年目の「暫定実績」は、(D) Dow Jones CBOT Treasury Indexの1%。 4年目の「暫定実績」は、(C) Dow Jones Euro Stoxx 50の4%。 5年目の「暫定実績」は、(E) LME Copperの-10%。 ということになって、5年間の適用金利は10%+10%+1%+4%-10% = 15% ということになります。 よって、このケースですと、10,000米ドルが15,000米ドル(税引き前)になって満期を迎えることになります。 なお、これを書いている時点での米国5年国債の利回りは4.5%前後ですので、仮に年率4.5%程度で5年間運用したとすると、5年間で24.62%の利率となります。 この数字と「一番どり」の期待金利との比較で、「一番どり」に投資することが魅力的かどうかを決めるのが妥当だということになるでしょう。 (ちなみに、東京スター銀行のウェブサイトでは、10年前より本預金と同様の仕組みの預金があったと想定した場合、過去5年間(2001年8月~2006年8月)の毎月月末に満期を迎えた預金の適用金利の「最高・最低」の数値がどうなったかという記載があります。それによると「最高」金利が5年間で28.39%、「最低」金利が5年間で5.00%だということです。) 個性的で面白い商品のため興味をそそられますが、 個人的には一般の個人投資家に対してこの商品はあまりお薦めできません。 なぜなら、この手の商品の現在価値を一般の個人が知る事は極めて難しいので、 実際のマーケットバリューよりもかなり不利な数字が提示されているとしても多くの人はわからないのではないでしょうか。 その結果として、この手の商品では金融機関側が自分の取り分を多くする傾向があり、通常の商品に比べて一般的に購入する側にとって不利な条件であることが多いです。 (取り分を多くしても個人投資家に気付かれにくいためです。) こういった複雑な仕組預金については、何となく面白そうだからとか見た目の金利がいいからという理由で投資をしたりしないで、 ある程度商品の仕組などを理解してからじっくり検討するのが望ましいと思います。 (もっとも理解度が深まれば、金融機関側がいかに「高い」取り分を取っているかがわかって嫌になってしまうかもしれませんが...。) 「一番どり」の詳細につきましては東京スター銀行のウェブサイトでご確認ください。
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